2016年6月24日、歴史に残る日となりましたね。
世界中の誰もがマサカ!と驚いた、英国の国民投票での離脱派の勝利。
おととしのスコットランドの住民投票ではイギリスからの独立が否決されたこともあり、いしだもなんとなく今回も見送り(=EU残留、=変化なし)になるんだろうなとタカをくくっていたので、この選挙の結果には本当に驚きました。
で、新聞を読んでいて面白い記事をみつけました。
6月25日の毎日新聞朝刊の「論点」に、久留米大の児玉昌巳教授が以下のように寄稿されていました。
「今回の投票は、一言で言えば、英国とEUとの『離婚』か『不幸な結婚の継続』かの選択だった。(中略)国家主義の喪失を恐れるナショナリスト的感情が経済への影響という合理的判断を上回った。」
国家と個人の違いはあれども、まさしく「離婚」の決断と過程そのものなんですね。
そう考えると、この結果がとっても身近なものに感じられます。
わかりやすく例えましょう。
EUという大家族に、英国であるあなたが嫁いだと思って下さい。
EU家と英国家は両家のつりあいの取れた縁談であり、あなたも夫の家で家業を手伝い、かいがいしく家業と家事をこなしていた・・・のです。
(あなたの独白)
ねぇ、聞いて。
そりゃ自分で選んだ結婚だったけど、家業が忙しいときは子どもの授業参観もお舅さんから制限されるし、盆暮れの準備は全部こっち持ちなのよ。
そのうえ夫の身内に就職浪人がいて、面倒を見ることになってね。
親族だからと思って、居候させてご飯を食べさせたり、必死で就職の世話をしてあげたわ。
なのに「長男の嫁だから当然」って言われて婚家からその努力の見返りがないのよ、ヒドイでしょ。
もう我慢の限界っ!!
私にだって人生があるのよ、こんな窮屈な結婚生活ならご免だわ。
離婚して一人で生活していけるかは不安だけど、自由は何にも代えがたいわ、もう私を好きにさせてっ!
・・・ということだったんですね。
で、まあ、これから英国も上記のお嫁さんも、具体的な「結婚生活の解消」に向けて、財産分与をどうするか、嫁が勝手に婚家を飛び出したのなら慰謝料はどうするのか、残された子どもとの関係をどうするのかっていう問題を一つ一つ解決していくことになるのです。
国家といえども、普通に生活している国民一人一人の上に成り立っているのです。
決定事項の実施に向けて、すべきことは同じです。
これからEUと英国がどのように平和的に解消のプロセスを経るのか、私たちも見守りましょう。
なにせ世界のトップレベルの頭脳で話し合いが行なわれるのですから、参考にできることろは取り入れていきたいものです。
いしだたかこ キ・セ・キ相談室 http://kiseki-i.net/