東京の繁華街でタンバリン(?)を鳴らして踊りながら「ハンタイ、ハンタイ」と唱える団体を、大勢の人が白い目で眺めている映像がニュースで流れました。
冷ややかな視線が痛くて恥ずかしいな~と思ったその時、ふと過去の2つの記憶が甦りました。
それは身悶えするほど恥ずかしいメモリアルです。
一つ目の「恥」は、とある有名カウンセラーさんの茶話会に参加したときのことです。
会場はビジネスホテルのカフェ(ランチバイキング)で、参加人数は11名でした。
主催者さんはこのカフェに予約を入れず、週末の昼食時間なのにいきなり11名で入店しようとしたのです。
そして次は参加者の一人が店員さんに断りもなく料理が並ぶテーブルの下のコンセントからコードを一つはずし、勝手に携帯電話の充電器を繋いで充電を始めたのです。
ランチバイキングは時間制限が決まっているのに(週末で込み合ってもいたし)、店員さんに延長を希望。
これらの非常識な態度に、さすがに店員さんも怒りを込めて静かにお断りなさいました。
店員さんのこめかみに青筋が立って、怒りで血が上っていたのが見てとれました。
主催者さんはこの一連の非常識行為に全く気付いていないようでした。
いしだも同類に見られているのにいたたまれず、早々に引き上げた次第です。
いやぁ~、恥ずかしかった‼
もう一つは35年間の時を経た時限爆弾のような「恥」です。
北アフリカのモロッコを旅行中、アトラス山脈で部屋に電気も水道も通っていない小さなホテルに泊まった時のことです。
翌朝、ホテルの前の小川で顔を洗いました。
洗顔ソープを泡立てていると、どこからか男の子が近くに来て
「マダム、シャボン?」と声をかけてきました。
フランス語圏だからシャボンって言うんだなと思いながら「イエス」なんて答えてそのまま洗面を済ませました。
ずっとそのことは忘れていたのですが、先日になって突然フラッシュバックしました。
違う‼
あれは洗面中の私を注意しに来たのだ‼
アトラス山脈を越えた内陸部は砂漠地帯が広がっています。
山脈に草木は生えておらず、小川に沿ってのみ木が生えている地域です。
貴重な水は飲料や灌漑に必要な、まさしく命の水なのに、なんと私はシャボンで水を汚染していたのだ。
少年はそれを止めてくれと懇願に来たのだ。
あぁ、なんと非常識なことをしてしまい、なぜ今まで気が付かなかったのか。
あの時の男の子、注意が伝わらずさぞかし落胆したことでしょう。
今となってはお詫びのしようがありません。
年季が入ってコールタールのように粘りのある「恥」に胸が押しつぶされそうです。
生きると言うことは恥を重ねていくことでもあるのですね。
うぅっ‥