今月から、キ・セ・キ相談室は梅田・本町から谷町四丁目に移転しております。
大阪家庭裁判所から徒歩3分の場所にあります。
その大阪家庭裁判所で、先日「法の日」週間行事の一環として「これからの離婚調停 〜自主的な解決を目指して〜」というタイトルのセミナーがあり、いしだたかこも出席してきました。
このセミナーでは当事者役や調停委員役の人が演じる「模擬調停」をもとに説明をしてくれる、というものでした。
離婚調停は非公開なので、当事者以外はその場に臨む事はできないんですよね。
夫婦問題・離婚カウンセラーであるいしだにとって、とっても興味深い題材です。
この模擬調停で演じているのは、現職の裁判官達なのでとってもリアル。
そしてなにより当事者(離婚係争中の妻と夫)が調停室退室してからの、調停委員や裁判官たちの「事後評議」という舞台裏を見られたのは大きな収穫でした。
「事後評議」というのは、調停委員が当事者からヒアリングした内容をもとに、裁判官と意見をまとめるミーティングのようなものです。
それによって今後の方針を立て、場合によっては当事者の子どもに率直な意見を聞きに行く予定を立てたりします。
いしだの時もそうでしたが、調停の最中ではどうしても感情的になりがちで、自分の正当性と相手の非を過大評価しがちです。
「調停委員は本当に自分のことを理解してくれているの?」
と思うこともありましたが、こうして模擬調停を冷静に見てみると、調停委員を始め、裁判官や調査官たちがいかに中立の立場を保とうとしているのかがよく分かりました。
しかしながら「調停」はあくまでも話し合いの場とはいえ、裁判所に呼び出された方にしてみれば、事態が急に大事になって面食らってしまうのは自然な反応でしょう。
当事者たちの性格にも因るのかもしれませんが、離婚に加速度がついてしまうのも確かです。
この模擬調停では妻からの離婚の申し立てにより、離婚という結果になりました。
妻が離婚を望み、子の親権、養育費を取り決め、夫がそれを承諾。
「話し合い」としては双方合意しているので円満解決なのでしょうが、今後の人生、子どもたちの将来ということを考えると、離婚してからがスタートです。
新しい生活が、結婚していたときよりも幸せでなければ離婚した意味がありません。
結婚生活に苦しんでいる人たちにとっては離婚は解決方法の一つですが、離婚だけが唯一の解決法でもありません。
また「その後」の生活や人生にまで目を向けた上で結論を出さなくては、後悔することになります。
あなたにとってベストな解決法を一緒に見つけていくのが、夫婦問題・離婚カウンセラーいしだたかこの役割なのです。