★★ 離婚調停中の男性PPさんからのご相談です ★★
奥様との関係が険悪になり、奥様の挑発に乗るような形で手を出してしまったPPさん。
奥様はDV(ドメスティックバイオレンス、家庭内暴力)を受けたと警察に保護を求め、子供を連れて家を出て行ってしまった。
離婚調停では、奥様は離婚と子供の親権を主張。
もともと奥様が家計管理をしていたが、国民保険料や各種料金など滞納や未払いが原因で夫婦喧嘩になることも。
PPさんにとっては奥様からの態度や言葉での侮辱の末の手出し(暴力)にもかかわらず、一方的にDV加害者の扱いを受け、別居後には奥様の借金も発覚し、「どちらが被害者なのか」と憤りを感じている。
◆◆◆ いしだたかこからのアドバイスです ◆◆◆
PPさんの悔しい気持ちがよく伝わってまいりました。
しかし、ここは夫婦問題・離婚カウンセラーとして感じたことを「女性の観点」から述べさせていただきます。
PPさんご夫婦の性格や行動の善悪は一旦、脇に置いて考えます。
すると見えてくることは、まず奥様は結婚生活を続けるつもりはないということです。
お話をお伺いした限りでは、以前からその考え(離婚)はあったと思います。
そして、自分に有利に離婚が運ぶように、DV法を利用なさったのではないでしょうか。
もしDV法で奥様が保護されなかったとしても、奥様は別の方法でPPさんを悪者に仕立てて離婚話しを持ち出していたと思われます。
奥様には離婚後の生活の計画がすでに出来ているのでしょう。
保険料の滞納や借金などについては、PPさんご夫婦の家計状況がわかりませんのでなんともいえませんが、PPさんの収入の範囲内でのやりくりが難しかったのか、奥様が単なる浪費家であったのかは、人によって判断が分かれるところです。
ただ、奥様が個人的な消費目的で借りた奥様名義の借金であれば、夫婦であってもPPさんが払う必要はありません。
名誉の挽回(DV加害者という冤罪を晴らす)なのか、子供(親権)なのか、離婚回避なのか、ご自身のなかで問題点に優先順位をつけて整理してみて下さい。
もしPPさんがお子様の親権を取りたいと願っていらっしゃるのなら、調停の場で以下の3点を粘り強く主張なさることをおすすめします。
① 奥様の金銭感覚のルーズさを示す客観的資料を提示する
(いつ、どの支払いを、いくら滞納したのかがわかるもの、メモでもかまいません)
② 生活費を稼ぐ能力がPPさんにあることと、仕事中の子供の面倒を見る人(親きょうだいなど)が身近にいることを訴える
③ 子供に対して手を上げたことがないことを主張する
調停が不調に終われば次は裁判ですが、このケースの場合は争点を親権だけに的を絞ったほうがいいかもしれませんね。
奥様の離婚の意志は固く、また金銭的な充当を奥様に求めても不可能だと思います。
それでも子供の年齢によっても親権が母親に決まることは多いのが実情です。
子供の健やかな成長のためには、PPさんが養育する方が望ましいということを、あきらめずに交渉してみて下さい。
最後は根気比べになってくると思います。
出口のないトンネルはありません。
解決の日が訪れることを祈っております。